牛戦車

この牛戦車には夢がある!

サンダーボルトに打たれたようなとはこのことか(幸坂)

今朝方、交通系ICカード自動販売機で初めて使った。

 

あれは便利だった。

 

何故今まで使ってこなかったのだろうか。

 

漠然としたデジタルへの恐れを無意識で感じていたのか、意識しながらも知らんぷりしていたのか今となっては皆目見当もつかない。ただ、押し寄せるデジタルの波への微力ながらも精一杯の抵抗だったと思えば我々は仲良くなれるかもしれない。

 

財布を覗き、小銭を取り出し、いちいち数えるという手間意欲時間を余計に使う行為だがそのクールでアナログ的なものに今思えば心惹かれていたのだろう。

高校時代の話なので今から8〜6年前のことになってしまい申し訳ない。高校入学当初は何を思ったのか交通系ICカードではなく切符の定期券を使っていた。裏が黒かった。

それから半年程経ち風鈴の音と紅葉の落ちる音を右耳と逆耳楽しめる頃にはハイテク定期券を手にしていたのさ。

 

何事も初めて挑むとなると失敗に付き纏われる。最近決めたのだが自動販売機は駅構内のものしか利用しないので、交通系ICカードを使って失敗すると必ず人目に付いてしまう。するとたちまち「初心者だ。」「素人だ。」と今後会うことのないであろう各々の記憶に刻み込まれてしまう。そうなるともう挽回する機会はやってこない。いくら交通系ICカード器用になっても未来永劫、初心者か素人のどちらかなのだ。

 

これは便利だった。

 

是が非でも使ってこなかった原因をどれか1つに押し付けたい。

 

いつか走馬灯でもって検討できたら暇には困らないだろう。